TOMOVSKY "39"


 サンキューの意味なんか込めてないらしい。この年で高校生のようなトモ哲学に泣かされるとは思いませんでしたよ。これは傑作。
 前作で「ひとりに戻るんだ」と歌ったトモさん、一曲目「骨」はいきなりサード・クラスをサポートに引き連れてのバンド演奏。言ってた事と逆すぎ。これだから好きだ。しかしびびった。音源で打ち込みやトモさん1人演奏以外の聴くの凄い久しぶりな気がする。しかしこれがまた良く合ってる。演奏も録音もあんまり上手くないけど、それがまたそこから産まれるザラザラした空気感と変な歌詞やらと。居酒屋の帰りに一発録音したら化学反応起こして結果滅茶苦茶なポップになってしまいました、みたいな事にいる。トモといえばその意味分からない歌詞も魅力なわけですが、ここ数枚のトモさんの歌詞はぐっと来るものがあんまなくて("GO"で数曲あったくらい)大丈夫かなあと思ってたけど、これは良い。こう来たか。良い意味で裏切られた。特に「骨」と「脳」。この裏切られ感はファミレスレコード立ち上げていきなり1人宅録の名作を産みだした「ヨルマニア」の時にに通じるものがなあ。
 このアルバムって滅茶苦茶ポップで、トモフスキーをちゃんと知らない人にも全然聞きやすい良いアルバムなんだけど、これまでのトモフスキーを知ってるかどうかでたぶん受けるインパクトは全然違うんだろうなあと思うのであまりオススメはしないでおこうとか思いますが、周りでトモ知ってる人に関しては全員に聴かせてみたい。まあいつも通りっちゃいつも通りなんだけども。
 しかし最後「円盤を待っている」でラストに入る「36」のライブ録音が滅茶苦茶楽しそうで。ここ最近ライブ行ってなかったし行きたくなってきた。10日ライブ行ってこうかなあ。丁度卒論の口頭試問でバイト空けてるんだよなー。6月のライブはサードクラスも来るし、絶対行こう。