電車

 電車が好きだ。妙にくつろげるし、よく眠れるし。寝過ぎると尻が痛くなるけどな。でも一番おもしろいのは他の乗客の顔を見る事で、特に帰りの電車ではみんながみんな寝顔だったりするからおもしろい。いっぺん「ベッドが走る」というタイトルでひたすら電車の寝顔ばかり撮ってみようかと思ったことがあるけど、ちょっと内容としてあんまりだしやっぱ無断で寝顔撮るってのはまずいかなーと思ってそのまま没ったのだ。が、今日の帰り隣に座ったちょっとくたびれつつもそこそこ良い服着てたっぽいお爺さん、その向こうの開いたままになった車両をつなぐ扉と更に向こうの人々の顔、この構図が妙に面白くて、こりゃ一本撮れるな、とまた思い始めてしまった。またロングカットの動き無い絵になりそうだけど、ここまでくりゃ自分の作風なのかと思ったりする。そもそも映像として凝る技量がないって言ってしまえばそれまでなんだけど。